遺品整理とは、故人が残された物を形見分けしたり処分したりする行為を指します。

そして遺品整理をいつから始めれば良いのかということについては、明確な期限が設けられていないので、遺族の好きなタイミングで行うことが可能です。

ただし、いつから始めなければならないというタイミングはありませんが、おすすめな時期はありますので、今回は状況別に遺品整理を始めるタイミングについて紹介していきます。

遺品整理はいつから始めるのがおすすめなのか？

故人が亡くなった際には、通夜や葬儀に、親族への連絡など色々な用事が多く、遺品整理のことを考える余裕が無いかもしれません。

そして、様々な出来事が落ち着いてから遺品整理に取り掛かろうとする人が多いと思われますが、遺品整理はいつから始めるのがベストなのか分からない人も多いでしょう。

こちらでは、状況別に遺品整理をいつから始めれば良いのか紹介していきます。

遺品整理はいつから始めるのか？「葬儀から1週間以内」

故人が亡くなってからの手続きとしては、亡くなった翌日に通夜を行い、さらに翌日に葬儀や告別式を行うのが一般的です。

著名人や地元の名士などの場合は通夜を行ってから3日後くらいに葬儀を行うケースもありますが、ほとんどの場合は2～3日の間に葬儀までを済ませるケースが多くなっています。

そして遺品整理をいつから始めるのかということについてですが、1つ目のタイミングは「葬儀から1週間以内に済ませる」というケースです。

葬儀の直後というのは親族や相続人が集まっている場合が多く、遺品整理をして形見分けや処分の決定などをしやすい環境となります。

しかし、葬儀の直後というのは遺品整理だけではなく色々とやらなければならないことも多いために、遺品整理をする暇が無いという方も多いかもしれません。

そのような場合には、遺品整理業者に依頼をして、遺品の分別や移動などの作業を任せるのもオススメです。

力仕事を任せることができれば、遺品のリストアップや仕分けに集中することが出来るので色々な手間を省くことが出来ます。

また、故人が亡くなった直後に集中して遺品整理をするのは精神的にも辛い方が多いので、そのような場合でも業者を頼れると楽になるので良いでしょう。

遺品整理はいつから始めるのか？「葬儀から1ヶ月程度」

故人が亡くなった直後は、死亡届の提出や、年金・健康保険・介護保険の解約手続き、公共料金や金融機関などに関する手続きが多く、遺品整理をする時間的な余裕がないケースが多いです。

そのため、全ての手続きを終えてから遺品整理や遺産の分配といった作業をスタートするケースが多く、葬儀から1週間～1ヶ月くらいのタイミングで遺品整理を始めるのもオススメです。

ただし、葬儀から1ヶ月程度が経過していると、遺品整理のために親族を集めるということが難しくなります。

このタイミングで遺品整理を行う場合は、故人と同居していた、または故人の近隣に住んでいる人たちだけで遺品整理を実行することになるので、肉体的な負担が大きくなるのも事実です。

もしも、大きな家財道具などを動かす必要がある場合は、遺品整理業者に依頼をして作業を行ってもらえば遺族は遺品の整理に集中できるのでオススメです。

遺品整理はいつから始めるのか？「葬儀から2～3か月後」

遺品整理をいつから始めるのかという質問に対して、こちらでは2～3か月後と記載していますが、さらに明確なポイントを言うのならば「四十九日法要のあと」がおすすめです。

四十九日法要というのは故人が亡くなってから49日目に行われる法要で、このタイミングでは葬儀のあとに親族が集まりやすい状況となります。

また、故人が亡くなった直後にあった役所や公的機関への手続きも完了している状態となるので、遺品整理に集中しやすいというメリットもあります。

そして故人が亡くなってから1ヶ月以上が経過しているので、精神的な負担も少なくなっている時期でもあるため、遺品整理を行うタイミングとしてはオススメです。

ただし、親戚同士が疎遠で四十九日法要にも集まらないというようなケースも近年では増加していますので、その場合は遺品整理を行う遺族の好きなタイミングで実行するのが良いでしょう。

遺品整理はいつから始めるのか？「葬儀から7～8ヶ月後」

遺品整理をいつから始めるのが良いのかということについて、四十九日法要までは「遺族が集まりやすい」とか「精神的な負担が軽い」という理由でしたが、葬儀から7～8ヶ月が経過したタイミングでは理由が少し異なります。

このタイミングでの遺品整理を行う理由としては、「相続税の申告手続きの期限が迫っているため」です。

相続税の申告期限は「被相続人が死亡したことを知った翌日から10ヶ月以内」という期限が設けられていますので、故人が亡くなってから7～8ヶ月の時点で遺品整理を完了させないと申告期限に間に合わない可能性が出てきます。

ただし、この期限はあくまでも「相続税の申告が必要な場合」に限られていますので、相続税を申告する心配がないようなケースだと、どのタイミングで遺品整理を行っても問題ありません。

遺品整理をいつから始めれば良いのか分からない人に向けて注意点の紹介

遺品整理をいつから始めれば良いのか分からないという人も多いですが、いくつかの要点を掴んでおけば遺品整理を始めるタイミングについても認識できます。

こちらでは、遺品整理を行う際に注意するポイントについて紹介していきます。

遺品の量や種類を把握する

遺品整理をいつから始めるのかという問題については、残された遺品の量や種類の数によって大きく異なります。

そのため最も大切なのは、遺品の量や種類を把握することになっていて遺品が少なければ整理に掛かる時間も少なくて済みます。

一般的にワンルームの部屋で遺品整理を行う場合、1週間程度で完了するとされているので、大きな家に住んでいる場合は1ヶ月以上の時間が掛かることも考えておいてください。

量や種類が多くて遺品整理が大変だという場合は、遺品整理業者に依頼すると良いでしょう。

作業者の年代や体力を考える

遺品整理を行う場合のチェックポイントとしては、遺品の量や種類も大切ですが、実際に遺品整理を行う作業者の年代や体力の問題もあります。

一般的に若い世代だと体力があるために作業がスムーズに進むとされていますが、近年では老齢に達した方が亡くなると、残された遺族も高齢者のパターンが多いので体力的な問題が不安視されます。

また、遺品整理を行う人手が多いと早く片付けられますが、人手が少ないと作業に時間が掛かり予定通りに進められないケースも多いです。

そして遺品整理を行う際には作業者の他に監督者も決めておくと、作業中に遺品を見ながら脱線してしまうことを防げるのでオススメです。

作業者が集まれるタイミングを考える

遺品整理をする際の3つ目のポイントとしては、作業者が集まれるタイミングを考えるということです。

上記でも紹介したように、葬儀の直後や四十九日法要の時期は親族が集まるタイミングとなっていますので、作業者も多く遺品整理がスムーズに進む可能性が高いです。

作業者の人数は遺品整理に掛かる時間に直結するので、十分な人数が揃うタイミングで遺品整理を行うのが良いでしょう。

もしも、遺品整理を行う人数に不安がある場合は遺品整理業者を利用することを考えるのがオススメです。

肉体的な負担の部分を全て任せることが出来るので、依頼者は遺品の選定に労力を割くことができます。

相続関係の手続きに必要な時間を考える

遺品整理を行う際にチェックするポイントとしては、相続関係の手続きに掛かる時間を考えるということです。

上記でも紹介しましたが、相続税の申告には期限が設けられていて、期限を超過すると加算税や延滞税といったペナルティが発生してしまいます。

相続税が発生しない程度の遺品の量や種類なら問題ありませんので、自分たちの好きなタイミングで遺品整理を行うことが出来ます。

このように、遺品整理にはタイムリミットが設けられていますので、その点に注意して行動を開始するようにしてください。

まとめ

今回は遺品整理を始めるのはいつからが良いのかということについて紹介しました。

極論を言えば、遺品整理を始めるのにタイミングや時期などは関係ありませんが、自分たちにとって都合の良いタイミングというものは存在します。

一般的には親族が集まったタイミングで遺品整理を行うのが良いとされていますので、もしもいつから遺品整理を始めれば良いのか分からない場合は参考にしてみてください。

そして、遺品整理をするのに人手が足りないというような状況ならば遺品整理業者に依頼すると良いでしょう。